「鬼の修正会(しゅじょうえ)」祭りの様子 熊野神社 筑後市熊野 火祭り
通常、熊野神社に車で来て参拝する場合は参道の東側にある駐車場に車を停めるのですが、その駐車場は「鬼の修正会」の開催時は大松明が置かれているので南側にある松原小学校の敷地内を駐車場として使う事になります。
松原小学校の場所が分からないという方には以下の地図が役に立つかと思われます(上が北)。松原小学校の校門の所には看板が立てられていますのでそれに従って校内へ進んで駐車してください。
小松明を持った人達に「鬼夜」と書かれたハチマキを門の前で配っています。
小松明を持った地元の人達が「鬼夜」のハチマキを頭に巻いて列を作り、火種が来るのを待ちます。
神主の方が火種を持って拝殿の方から現れ、小松明を持った人達の列に近づいていきます。
神主の方の火種(実際には他にも2名ほど火種を持ってる方がいました)で小松明を持った人達の小松明に火をつけていきます。
火のついた小松明を持ち、拝殿・本殿の周りをグルっと周っていきます。
小松明の列が境内を回っている間、和太鼓(胴長)の音が一定のリズムで響きます。
和太鼓の音に合わせて鐘の音も境内に響きます。
このような形で「小松明」は終了し、21:00に開催される「大松明」へと続きます。
鬼の修正会の当日は出店も出ており、2019年は綿菓子屋、たこ焼き屋の他にもクレープ屋、リンゴ飴屋、イカ焼き屋などが出店されていました。大松明の開始時間は21時とかなり遅い為、明かりのない場所は完全に闇夜に包まれています。
締め込み姿の大勢の男性達が西の方から大松明が置かれている場所まで「ワッショイ、ワッショイ」という声と共に入場します。指定の場所まで辿り着いた後は火の周りで足踏みを続けます。
やがて神主の方が拝殿の方から火種を手に持ち、大松明のある場所に現れます。
火種を使って3本の大松明に次々に火がつけられ、周辺の温度は一気に上がります。その温度は大松明を近くで見物していた人達は炎の熱で後ろに下がってしまうほどでした。
最初に大松明の先端につけられていた杉の葉に火がつき、一気に大きく燃え上がる為、初期の状態が一番、激しく炎が上がり周辺の温度も上昇するようです。
先端部分が燃えた後は大松明の後ろの方で待機していた締め込み姿の人が大松明の先端の方へと登り、火に近づいていきます。
そのまま締め込み姿の人は大松明の先端付近まで移動し、大松明を束ねている紐も数本ほどき、準備が整うと大松明から降りていきます。
一通りの儀式が終わった後は締め込み姿の大勢の人達がそれぞれ長い木の棒を両手に持ち、大松明の先端部分を棒を使って一気に抱え上げます。
大松明の先端部分は締め込み姿の人達が力を合わせて持ち上げ、後方部分は大勢の地元の人達が二本の綱を掴んで引きづるような状態になって進みます。
その状態で3本の大松明を順番に移動させていきます。
この儀式は見るからに大変そうで、1月の夜という気温の低い中、大松明を抱え上げる棒が度々乱れながらも長時間に及ぶ大松明の移動は拝殿・本殿の周りを3周するまで延々と続きます。
拝殿・本殿の周りを3周した後は、最初の設置場所へと戻り、一端、高く持ち上げてから一気に先端部分を地面に落とし、大松明の移動は終了です。
地面に落ちた直後の大松明からは激しく火の粉がとびますが、すぐに消火され、全ての大松明が消火されると辺りは真っ暗な闇に包まれます。
大松明の消火が終わると締め込み姿の人達も見物人の人達もそれぞれ分かれて解散となりますが関係者の方達は隣の公民館の方で終了後に食事会があるようです。
鬼の修正会は1200年以上前から続く、歴史のある祭りという事ですが最近では締め込み姿で大松明を担ぐ人が減少し、やや人手不足となっているそうです。
筑後市の伝統文化としてこれから先も受け継いでいく為に何らかの手をうち、これからも末永く続いていって欲しいものですね。
以上、筑後市熊野の熊野神社で1月に行われる火祭り「鬼の修正会」のご紹介でした。
名称 | 鬼の修正会(しゅじょうえ) |
住所 | 〒833-0055 福岡県筑後市熊野730(熊野神社) |
日程 | 1月4日から10日の土曜日 17:00~ 小松明 21:00~ 大松明 |
駐車場 | あり |